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欧州車でよく起こるブレーキ鳴きについて!!
KEIZOのブログをご覧いただきありがとうございます。本日は 『ブレーキを踏んだ時に「キー」と鳴るんですが??』 という、欧州車あるあるのご質問について解説せていただきます!
ブレーキ鳴きの原因としてよく言われるのは、下記の内容です。
- 1.ブレーキパッド、ローターの磨耗
- 2.鳴き止めシムの不具合
- 3.ブレーキパッドの材質 (欧州車のブレーキ鳴きの大半はこちらが原因です)
ブレーキ・パッドの磨耗(磨耗センサー)と対策
ブレーキパッドが限界まで摩耗していると、ブレーキパッドに装着された摩耗センサーがブレーキローターに当たり音(キーキー)が鳴るようになります。
この場合ブレーキパッドを新品に変えることで音は解消されます。
ブレーキローターの磨耗による接地面の荒れと対策
ブレーキローターは常にブレーキパッドで押さえつけられるので、使い込んでくると表面が荒れてきてブレーキパッドとの接地面がきれいに当たらなくなるため、ブレーキ鳴きが発生します。また、ブレーキパッドとローターの間に石を噛みこんでしまった場合には、ローターに傷がつきレコード板(古っ)のような感じで音を鳴らしてしまいます。
この場合はブレーキローターを研磨するか、新品に交換すると良いと言われていますが、それに伴いブレーキパッドの表面も荒れている可能性がありますので、ブレーキパッドも研磨しておく方がいいと思われます。
鳴き止めシムの不具合
「シム」とは?ブレーキパッドには、ブレーキキャリパーの熱を緩和したり、バッドの振動を吸収して鳴きを抑えるための薄いプレートがありこれが「シム」と呼ばれます。
このシムが汚れたりグリス切れで正常に機能しなくなると、振動を吸収することができずにブレーキ鳴きが発生してしまう可能性があります。
- ・分解してブレーキダストで真っ黒になったシムを綺麗にする。
- ・ブレーキグリス(耐熱グリス)をパッドとシムの間に塗る。
このメンテナンスをすることで、振動を吸収してブレーキ鳴きを防ぐことができます。
ブレーキパッドの材質によるブレーキ鳴き(これが主な原因なので、新車でも鳴ることがあります!!)
ブレーキパッドの摩擦剤には大きく分けて2種類あります。
ノンアスベスト系
耐熱性と切断・摩耗などに強い性質を持つ合成繊維をベースに作られているものです。
メリットとして、鳴きやダストが少ないと言われています。
デメリットは耐熱温度の低さで、あまり高温になると表面が炭化して摩擦剤の性能が大きく落ち込み、止まらなくなる。
このタイプでブレーキ鳴きが発生するようになった時は、研磨や面取り、シムにグリスを塗ることでブレーキ鳴きを直すことができます。
メタル系
メタル系はスチール繊維が使われており、制動力や耐熱温度がノンアスベストよりも高くなります。
ただダストは多く、ブレーキ鳴きも起こしやすいです。
ブレーキ鳴きに関しては元々そういう素材のため、ブレーキ鳴きに関しては諦めるか、ノンアスベスト系に交換し制動力等の性能を捨てるかの2択となります。
メルセデスベンツなどの欧州車の純正ブレーキパッドは、メタル系がほとんどです。
まとめ
ブレーキを踏んだ時の異音「ブレーキ鳴き」は、
- ・表面の状態
- ・シム周りの確実な取り付け(グリス含む)
- ・摩擦剤の材質(性能を重視した結果です)
これらが大きく影響します。
メタル系のブレーキパッドは耐摩耗性やブレーキの効きが優れていますが、ブレーキ鳴きに関しては目をつむることになり、性能を取るかブレーキ鳴きを取るかの二択になります。(そもそも自動車メーカーが選択した装備品が1番良いと思います!!)